グッドパッチが全社員にClaude Codeの使用を義務付けたところ、コーディング経験ゼロの社員86%がアプリのデプロイに成功した。185人が217個のアプリを開発し、職種別では営業職が96%、マーケターが91%の達成率となった。
デザイン会社グッドパッチの土屋尚史CEOが、AIコーディングツール「Claude Code」を活用した成果を公表した。コーディング経験ゼロだった社員の86%(57人のうち49人)がアプリのデプロイまで到達したという。
職種別のデプロイ率は営業職が96%で最高を記録した。マーケターが91%、人事が86%、デザイナーが81%と、非エンジニア職でも8割以上が目標を達成している。開発されたアプリの多くは、日常や仕事上の小さな困りごとを解決するものであった。
この施策のきっかけは、土屋CEOが年間300万円を支払っていたSaaSと同等のサービスをClaude Codeで1日で開発できたこと。その後1カ月で20個以上のアプリを作成し、「確実にゲームが変わることを確信した」として、3月頭に全社員に対して1カ月でのアプリ開発とデプロイを指示した。
結果として185人が217個のアプリを開発し、295件のナレッジ記事が社内イントラに生まれた。
開発されたアプリの例としては、1歳の娘のアレルギー負荷試験を2タップで記録するツール、推しのニュースとイベントを一覧化するダッシュボード、コメダ珈琲で同席者と一緒にポモドーロタイマーを回せるリアルタイム同席アプリなどが挙がっている。
営業職は提案書のタスク整理ツールや商談分析ツールなど、日常業務の課題を直接解決するアプリを開発する傾向が見られた。
イントラに投稿された記事をAIで分析した結果、49%が「作れること自体には価値がなく、何を作るかが問われる」と指摘し、45%は「言語化力がボトルネック」を課題に挙げた。これによりAIへの指示精度が成果を左右することが明らかになった。
職種別の見解では、デザイナーの44%は「デザイナーの価値はむしろ上がる」と結論づけた一方、エンジニアの68%は自分が作ることよりも「全員が安全に作れる仕組みの設計」に注力すべきと考えている。
グッドパッチは「問われているのは『AIで何ができるか』ではなく『何を作るか、なぜ作るか』を決められる組織かどうかだ」と結論づけている。
