ServiceNowが2026年の事業戦略として、AIプラットフォームを「AI時代の企業OS」と位置付け、EmployeeWorks、Autonomous Workforce、AI Control Towerの3つのソリューションを発表。これにより企業全体のAI活用を最大化する道筋が示された。
企業におけるAI活用はこれからどのように進展するのか。その中で、人はどのような役割を果たすのか。こうした課題に対し、ServiceNowが新たな事業戦略を発表した。同社が展開する活用・管理基盤などのソリューションから、AI時代の企業経営のあり方が見えてくる。
ServiceNow Japanの鈴木正敏社長執行役員は、2026年4月22日の事業戦略説明会で、企業におけるAI活用の新しい取り組みについて発表。同社の原智宏専務執行役員COOと共に、具体的な内容を説明した。
2025年のトピックとして、鈴木氏は「特に後半からほとんどの商談がAIの活用を踏まえたものとなり、企業のあらゆる業務においてAIの活用を最大化できるデジタルワークフローを備えた当社のAIプラットフォームが一層注目されるようになってきた」と強調した。
こうした注目が高まった背景について、鈴木氏は「多くの企業が今、AIをテコにDXを進めているが、その成果が思ったように出ていない。その理由は業務ごとにシステムがサイロ化して乱立し、つながっていないからだ。AIエージェントは疲れないし、不満も言わないが、業務の間がデジタルでつながっていなければ動き回ることはできない。デジタルワークフローがそのつなぎ役を担うことで、AIエージェントは存分に働ける」と述べた。
こうした考えから、ServiceNowは2026年の重点的な取り組みとして、AIプラットフォームを「AI時代の企業OS」と位置付けた。その実現を目指すソリューションとして、AIネイティブな業務の起点と体験を提供する「EmployeeWorks」、AI社員による自律的な業務実行が可能な「Autonomous Workforce」、AI活用を全社で管理・統制する「AI Control Tower」の3つを前面に押し出す。
これら3つのソリューションにより、エンタープライズ型AIの新しい形が実現される。中央にAIプラットフォームが位置付けられ、その周りにデジタルワークフローが配置される構造となっており、下段には業務アプリケーション、上段には3つの新ソリューションが記される。
EmployeeWorksは、「従業員の全ての業務窓口をAIネイティブに統合し、日常業務やプロセスをエンドツーエンドで実行可能にするソリューション」である。このソリューションを通じて、「EX(従業員体験)と生産性の飛躍的な向上を図ることができる」という。AIエージェントの中でも個々人に帯同する「パーソナルエージェント」としての機能が期待される。
Autonomous Workforceは、「ビジネスを理解した上で、業務の流れの中で、自律的に全社横断的な業務を進めるAI社員」のことを指す。鈴木氏は「業務の在り方を変える優秀なAI社員」と表現した。
原氏は「人とAIの観点から考える関係の変遷」について、「ユーザーから見たAI利用体験」と「業務プロセスの実行」の2つの観点から説明した。ツールとしてのAIは「サイドカー的な機能の利用」、AIエージェントとしてのAIは「単体タスクの実行、事前定義プロセスの実行」、そしてAIワークフォースは「役割(ロール)を直接、代替する存在」へと進展するという。
さらに、ServiceNowのソリューションにおける「AIの進化とこれからの業務の在り方」について、実行単位はタスクごとの「AI Agent」からプロセスごとの「Agentic Workflow」、そしてロールごとのAutonomous Workforceへと進化し、自律性がレベルアップしていくと説明された。
