Alphabet、Microsoft、Meta、Amazonが2026年に合計6000億ドルをAI投資する見通しの中、投資家の関心は投資回収の可能性に集中している。Microsoftは特にOpenAIとの独占契約が終了し、市場での優位性が問われている。
ビッグテック各社は、AIブームを支えるために過去3年間で数千億ドルを投じてきた。しかし投資家が求めている答えは依然として1つしかない。それは「この投資は本当に回収できるのか」という点だ。
Alphabet、Microsoft、Meta、Amazonの四半期決算が4月29日(現地時間)に出そろう予定だ。これら4社は2026年に合計で約6000億ドルをAIに投じる見通しで、歴史的規模の投資となるためキャッシュフローを圧迫し、ウォール街の忍耐力を試している。しかしながら、将来の成長期待によって株価はおおむね堅調を保っている。
この競争への資金投入は、副作用も伴う。AmazonやMetaは数千人規模の人員削減を発表し、Microsoftは50年以上ぶりとなる従業員向けの退職勧奨プログラムを導入した。
資産運用会社Madison Investmentsの大型株ポートフォリオマネジャーであるジョー・マジノット氏は「私たちを含む投資家が見ているものは、設備投資に対するリターンが何かという点である」と述べた。「成果が出るまでにもちろん時間はかかるが、これらの企業はこれまで多額のフリーキャッシュフローを生み出してきたのに対し、現在では営業キャッシュフローのほぼ全てが設備投資に費やされている。つまり、ビジネスの経済性そのものが変化しつつある」と指摘した。
変化は、クラウド事業の業績で厳しく検証されることになる。金融データ分析会社Visible Alphaおよびロンドン証券取引所のデータによれば、2026年1~3月期はクラウドセクター全体で成長が緩やかに加速する見込みだ。Amazon Web Servicesは25%、Microsoft Azureは40%、Google Cloudは50.1%の成長が見込まれている。前四半期の成長率は、それぞれ23.6%、39%、47.8%だった。
売上高全体の成長も依然として堅調を維持している。Alphabetの売上高は1070億6000万ドル(前年比18.7%増)、Amazonは1773億ドル(同13.9%増)、Microsoftは813億9000万ドル(同16.2%増)に達する見通しだ。
4社の中でも、Microsoftに対する注目度が高い。同社の株価は競合に後れを取っており、1~3月期は他のビッグテック企業の業績が好調な中、2008年のリーマンショック以来最悪の四半期パフォーマンスで終えた。かつて「AI競争」のリーダーと見なされていた同社だが、投資家は膨大な企業顧客基盤を有料のAIアシスタント「Copilot」の利用者に転換させることに失敗したのではないかと懸念している。4億5000万以上の法人顧客のうち、月額30ドルのAIアシスタントを利用しているのはわずか3.3%にとどまる。
同時に、新興AI企業・Anthropicなどマイクロソフトのパートナー企業が提供するAIツールは、Microsoftの収益源であった従来型ソフトウェアを置き換える可能性があり、脅威となっている。Microsoftは、競合するAIモデルを自社エコシステムに深く組み込むことで、この脅威を優位性へと転換しようとしている。
OpenAIとの画期的な提携は「ChatGPT」へのアクセスを求める顧客から数十億ドル規模のクラウド需要を生み出したが、その独占権も失効している。サティア・ナデラCEO率いるMicrosoftは、新たな契約によって2030年までOpenAIの収益の20%を受け取る保証を得られた。他方でOpenAIは、AmazonのようなMicrosoftと競合するクラウド事業者と自由に提携できるようになった。
S&P Globalが提供するデータ分析ツール「Visible Alpha」の調査責任者メリッサ・オットー氏は「Microsoftは、自社のビジネスモデルがAIによって大きく破壊されないのか、OpenAIへの投資と関係性が競争力維持にどう寄与するのかを説明する必要がある。ナデラ氏は、その点に答えなければならない」と指摘した。
