GMOインターネットグループの調査で、国内従業員の97.8%が生成AIを業務活用し、月間35.2万時間の業務を削減していることが判明。一方でAIへの過度な依存による本番データ消失事故も発生しており、人間によるレビューの重要性が改めて示された。
GMOインターネットグループは2026年4月9日、生成AIの活用に関する定点調査の結果を発表した。調査は2026年3月9〜13日に国内グループ従業員を対象に実施され、有効回答数は5353人。その結果、シフト勤務を除く国内従業員の97.8%が生成AIを業務活用しており、そのうち83.7%がほぼ毎日活用していることが明らかになった。
生成AIの活用により、グループ全体で月間約35.2万時間の業務削減を実現。従業員1人あたりの削減時間は約53.9時間で、前回調査から7.0時間増加した。これはAI活用によって約2203人分の労働力を得たに相当するという。AIエージェントの業務活用率は71.4%に達し、前回の43%から大幅に伸長。活用イメージがある層を含めると89.6%に及ぶ。同グループが推進する「一騎当千プロジェクト」を通じてAIエージェントを実務で試す環境を整備したことが、活用率急伸の背景にあるとしている。
複数のAIサービスを利用している従業員の割合は91.5%。「GMO AIブースト支援金」の導入により有料サービスの契約率も82.0%まで増加し、複数AIサービスの使い分けが浸透している。サービス別では「ChatGPT」の利用が減少傾向にある一方、グループ全体で活用を推進している「Claude」の利用率は約2倍に上昇。「Gemini」「Genspark」の活用率も伸びており、用途に応じた使い分けが定着しつつある。
「AIを利用する中で人間がやった方がいいと感じること」については、「ハルシネーション対策のため最終確認は人間がすべき」との回答が多く寄せられた。対人業務についても人間が担うべきとの意見が多く見られた。コーディング依頼が増加する一方、AIへの過度な依存による本番データ消失という事故が実体験として発生しており、人間によるレビューは必須との声も上がっている。
生成AIを使いこなしている人の条件については、「AIと人の役割分担が明確」との回答が最多。「単一ツールではなく、目的に応じて複数AIを使い分けること」や「プロンプトエンジニアリングよりも目的の言語化能力が重要」といった見解も寄せられた。
